住まいの買い換えで使う「つなぎ融資」とは

二軒の家と紙幣を描き買い換え時の費用を表すイメージイラスト
持ち家の買い換えをするとき、「つなぎ融資」と呼ばれる制度を利用することがあります。つなぎ融資と言えば、注文住宅を購入するときに使うものという認識が一般的かもしれませんが、ここでは住まいを買い換えるときの使い方、注意点について見ていきます。

「つなぎ融資」はどういう場面でどのように使うか

金融機関から借り入れる住宅ローンは、実際に融資が実行されるのは建物が竣工した後です。しかし、注文住宅を購入する場合は、土地の購入から建物の竣工までの間に、不動産会社や施工会社に「着手金」や「中間金」などを支払わなければなりません。これらを支払うだけの資金があれば良いのですが、自己資金として準備できない場合は多いでしょう。そこで、不足分の資金を一時的に借り入れて、着手金や中間金の支払いに充てるというものが「つなぎ融資」です。

 

では、住まいの買い換え時には、どのような場面でつなぎ融資を利用するのでしょうか。それは、「先に新居を購入して、その後に住んでいる家を売却する」という順番になったという場合です。この場合、現住居の売却代金を新居の購入資金に充てることができないわけですから、そこでつなぎ融資を使います。具体的には、現住居の売却予想価格の60%〜80%程度の金額を借り入れ、一旦新居の購入資金に充てます。その後、旧居が売れたら、その売却代金で一時的に借りた金額を一括返済します。これが買い換え時のつなぎ融資です。

 

自宅を売る・新居を買うということが同時にできることはまずありません。売却が先だと、新居に住むまでの間仮住まいが必要になります。ですから、このつなぎ融資を利用するシーンは珍しいことではありません。

つなぎ融資のデメリット

つなぎ融資を借り入れる金融機関のイメージイラスト

このように、住まいの買い換え時の強い味方であるつなぎ融資ですが、デメリットが無いわけではありません。

 

まず、すべての金融機関がつなぎ融資を取り扱っているわけではありません。そのため、自分で金融機関を選べないということがあるかもしれません。

 

また、つなぎ融資の金利は通常の住宅ローンよりも高く設定されています。いわゆる「無担保ローン」に該当するため、リスクの分だけ金利が高いのです。通常の住宅ローン金利が「0.5%から1.5%」だとすると、つなぎ融資の金利は「2.5%から4%台」程度だと考えて良いでしょう。短期の融資で、後から一括返済するとはいえ、金利の分だけコスト高になることは覚えておきましょう。

その他の注意点

つなぎ融資は、手続き上は住宅ローンを組むことと何ら変わりはありません。ですから、融資契約に必要な諸費用がかかります。印紙税(収入印紙代)、融資手数料などです。これらをプラスの費用として考えておく必要があります。また、各種書類などを準備することも必要です。住民票、印鑑登録証明書など、役所で発行してもらうものがあるので、その手間がかかることも認識しておきましょう。

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